EXHIBITION
CONCEPT
/
BIOGRAPHY
/
VIEW WORKS
/
INFORMATION
/
INSTALLATION IMAGES
/
INTERVIEW

JUREMA PRETA

STEPHAN DOITSCHINOFF

FEB 28, 2014 – MAY 23, 2014

CONCEPT

2014年最注目国、ブラジルのアートシーンを代表するステファン・ドイチノフによる日本初個展を開催。

CONCEPT
DIESEL ART GALLERYが2014年最初のエキジビションに迎えるのはブラジル人ストリートアーティスト、ステファン・ドイチノフ。日本では知る人ぞ知る存在だが、実はブラジル若手アートシーンを代表する存在として世界的に高い評価を得ているサンパウロ出身のトップアーティストだ。日本初個展となる今回のエキシビションでは、“JUREMA PRETA (ジュレマ・プレッタ = 黒のジュレマ)”の女性像をメインに陶器の立体作品、ペインティング、木版画、シルクスクリーン、リトグラフ、インスタレーションなどドイチノフの幅広い表現方法を通して、ドイチノフの独特なアイコンやシンボルの世界から生まれた多様な作品を展示。アフリカ系ブラジルのフォークロアとバロック様式の宗教的図像を独創的に組み合わせたイメージは、一度見たら忘れられないほどの印象的なスタイルだ。
世界で最もストリートアートが盛んだと言われている国、ブラジル。街のあちこちに質の高いアートが豊富に描かれ、社会的にもグラフィティアートが認められている。次々とトップアーティストを輩出している街として世界中のアートファンが注目するサンパウロで生まれ育ったドイチノフが地球の裏側から届ける、見たことのない世界を是非体験して欲しい。

DIESEL ART GALLERYでは会期中、展示作品のほか、2008年に発表され既に完売の初モノグラフ『CALMA』の続編ともいえる第2作『CRAS』も販売される。

BIOGRAPHY

  • STEPHAN DOITSCHINOFF (ステファン・ドイチノフ)

    www.doitschinoff.com

    ステファン・ドイチノフは1977年ブラジル生まれ、現在もサンパウロを拠点に活動する独学のアーティスト。福音主義牧師の息子として育ったドイチノフは宗教アートの視覚的ボキャブラリを吸収しながら、錬金術と異教徒のシンボリズムだけでなく、アフリカ系ブラジルのフォークロアとバロック様式の宗教的図像を独創的に組み合わせたイメージから、独自の言語と表現方法を開発した。現在ブラジルのアートシーンで活躍するトップアーティストの1人として広く認められ、サンパウロ美術館やサンディエゴ現代美術館、NYのジョナサン・レヴァイン・ギャラリーといったアメリカ、ブラジル、ヨーロッパ各国の美術館やギャラリーにて作品を展示。また2005年〜08年までの間、ブラジル北東部のバイア州に移り住み、煉瓦造りの家屋や教会の壁から墓石まで、村一面をドイチノフがペイントしていくという長期プロジェクトが話題となった。

VIEW WORKS

© Stephan Doitschinoff

© Stephan Doitschinoff

© Stephan Doitschinoff

© Stephan Doitschinoff

© Stephan Doitschinoff

© Stephan Doitschinoff

© Stephan Doitschinoff

© Stephan Doitschinoff

© Stephan Doitschinoff

© Stephan Doitschinoff

タイトル
JUREMA PRETA (ジュレマ・プレッタ)
アーティスト
STEPHAN DOITSCHINOFF
(ステファン・ドイチノフ)
会期
2014年2月28日(金) - 2014年5月23日(金)
会場
DIESEL ART GALLERY
WEB
www.diesel.co.jp/art
住所
東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti B1F
電話番号
03-6427-5955
開館時間
11:30 - 21:00
休館日
不定休
キュレーション
Gestalten
後援
駐日ブラジル大使館
協賛
マルニ額縁画材店
協力
嶋田洋書
Case Studyo
en one tokyo inc.
Jonathan LeVine Gallery
TRNK
キュレーション
Gestalten
ゲシュタルテンはドイツ、ベルリンを拠点に1995年に設立。これまでに400冊以上ものデザイン、イラストレーション、建築、タイポグラフィ、現代アートの書籍を出版。現在100カ国近い国に流通、最先端のビジュアルカルチャーを発信し続ける出版社として世界的に注目を集めると同時にシンクタンクとしての国際的評価も高く、これまでに多数のクリエイティブプロジェクトのキュレーションを行っている。2008年にドイチノフの初モノグラフ『CALMA』、2012年に二作目の『CRAS』を出版。

INSTALLATION IMAGES

Photo: Miki Matsushima

Photo: Miki Matsushima

Photo: Miki Matsushima

Photo: Miki Matsushima

Photo: Miki Matsushima

Photo: Miki Matsushima

Photo: Miki Matsushima

Photo: Miki Matsushima

Photo: Miki Matsushima

Photo: Miki Matsushima

Photo: Miki Matsushima

Photo: Miki Matsushima

Photo: Miki Matsushima

Photo: Miki Matsushima

Photo: Miki Matsushima

INTERVIEW

STEPHAN DOITSCHINOFF
Special Interview

Photo: Miki Matsushima

--自己紹介をお願いします。
ステファン・ドイチノフ、37歳、ブラジル生まれ、今もサンパウロを拠点に活動しているよ。

--今回の展覧会のコンセプトや、見所など教えてください。
今回のジュレマ・プレッタ展では、木版画、シルクスクリーン、ペインティング、陶器の立体作品まで幅広い表現方法を見せているんだ。今回のハイライトはディーゼル・アート・ギャラリーの空間のために特別にデザインし、組み立てられ、ペイントした巨大なジュレマ・プレッタのインスタレーション作品だね。

--作品が出来るまでの行程を教えてください。
僕が描き始めるとき、オリジナルのアイデアを思いつくのは大体スタジオに居ない時。ビールを飲んでいるかアイスクリームを食べているか、友達とビーチか公園で遊んでいるときか。で、急に思いついた時は紙切れや僕のノートブック、もしくはレストランのナプキンにラフなスケッチを描くんだ。それからスタジオに向かい、例えばA4サイズにスケッチを描き直す。もしそれが人物の絵だった場合は、ディテールを描くために友達か誰かに頼んでモデルになってもらうんだ。そしてまたA2サイズに拡大して同じ絵をトレーシングペパーに描き直す。その次もまたA0サイズに描き直す。とこの作業を繰り返すんだ。だからほとんどの僕のペインティングは、内容は同じだけどそれぞれ違うサイズのものが少なくとも4枚以上出来上がるってわけだ。それぞれのサイズごとにちょっとずつ異なっているのだけども。拡大して描き直すたびに少しずつ内容とデザインを変えていく。こうやっていつもドローイングからペインティングサイズの作品を作っているよ。

--インスピレーションの源は?
アイデアに行き詰まったことは今までないんだよね。僕の頭にはいつもアイデアがあるんだ。大抵の場合、何かのテーマについて常に考えたりはしている。例えば10年前だったら宗教について、宗教がどのように社会に影響を与えているかと考えていた。そこで作品に取り上げたのは髪。人間の髪、女性の髪、いろんな髪を作品にした。知っていると思うけど、宗教によって散髪の仕方や髪に対するルールが違うんだ。こういうことが僕のインスピレーションのひとつだったりする。最近はもっと政治的なテーマの作品が多いね。だから僕の頭の中で考えていること、僕が目にしたものが作品のアイデアになっている。基本的に宗教か政治に関することが僕のメインのトピックではあるよ。

--どのようにしてアートに興味を持ちましたか?またアーティストになろうと思ったきっかけは何ですか?
子供のころからずっとペインティングや絵を描いてたんだ。そのあとにパンク・ロックのバンドを組んだんだけど、自分はミュージシャンか漫画家になるものだと本当に信じていた。漫画が描きたかったんだよね。楽器の弾き方がわからなかった僕はバンドでボーカルだったのだけど、ある日、レコーディイングをしているときに自分の声が良くない事に気付いたんだ。パンクロックのバンドとはいえ、それでもヒドい声だった。しかもすぐに喉を痛めて声が出なくなるから、バンドは辞めて、自分のバンドのジャケットの絵を描くことにしたんだ。そこからブラジルのパンクロックや、ハードコアミュージックのシーンにいる友達のバンドの絵を描いたりするようになったんだ。それがすべての始まり。すべてミュージック・シーンから始まったんだよ。

--作品集「CALMA」と「CRAS」について教えてください。出版するに至ったきっかけは?
最初の作品集『CALMA』は僕がバイア州で行ったTEMPORALというプロジェクトについての本なんだ。そのプロジェクトは2年かけて行ったもので、僕がバイア州の地方へ出向き、宗教のシンクレティズム (混合主義) やフォークアート、宗教アートについてリサーチを行うためだったんだ。そして街全体をペインティングするという、その特定の場所のためだけに何か大きなアートをやりたいと思ったんだ。『CALMA』の本はそんな3年間のストーリー、2005年から2008年の僕の人生が詰まってるんだ。
二作目の作品集『CRAS』は2008年から2012年の4年間の間に僕が制作したすべての作品が収録されているんだ。僕のペインティング、ドローイング、立体作品、インスタレーション作品、とにかく全ての作品がこの2冊に収録されているよ。
ゲシュタルテンと一緒に仕事するようになったきっかけは、僕がまだレコードのジャケットアートをよくやっていた頃。Saves The DayやSepulturaのジャケットアートを描いていたんだけど、その作品がゲシュタルテンから出版されたミュージックデザイン本『SONIC』に掲載されたんだ。それがきっかけで、ゲシュタルテンの他の本にも次々と掲載されるようになった。だから僕の作品集を出したいと出版社に相談しようと思ったとき、第一候補はゲシュタルテンだった。そして彼らから即答で賛成してもらえたんだ。だから他の出版社に行く必要がなかったね (笑) 。それからもゲシュタルテンとはずっと良い関係が続いているよ。

-- Tattooやネイルアートでも人気を集めているようですが、ご自身の作品を身にまとわれるのをどう思われますか?
タトゥーに関していえば、すごく光栄だよ。僕の作品を僕の友だちがタトゥーとして彫っているのを見たことあるし、とても嬉しいよ。僕の作品がネイルアートになったのを見たのは、この間の来日した時だね!とにかく小さい爪にディテールまで描いてあって感動したね。本当に凄かったよ。

--日本のアートシーンについて、どう思われますか?
日本のアーティスト、usugrowHAROSHIに会えたのはとても良い経験だったね。

--尊敬するアーティスト、またはミュージシャンは?
ESPO (スティーブン・パワーズ)、マウリツィオ・カテラン、マニュエル・オカンポが僕の大好きなアーティストだよ。トラッシュ・メタルバンドで好きなのは、ミュニシパル・ウェイスト、ニュークリア・アソルト、ノー・マーシー。ポップシンガーならリア・パリスだね。

--今回初めての来日ですが、滞在はいかがでしたか?興味を持ったことや、刺激を受けた出来事や場所などがあったら教えてください。
そうだね、今回が初めての日本だったよ。興味深く思ったことのひとつは、色々なスタイルの音楽やアートが上手くクロスオーバーしているということ。確実ではないけど、例えばアメリカだったら、普通はヒップホップはヒップホップ、パンクはパンク、グラフィティはグラフィティと分かれていることが多いんだよね。でも日本ではみんな自由に、そしてもっと簡単にいろんな傾向やスタイルを混ぜてるよね。日本滞在中に観に行ったバンドはハードコア・テクノ、パンク・ロック、アニメ、カラオケがすべてごっちゃ混ぜになったバンドだった。いろんな影響が上手く混ざり合っていてすごく良かったよ。日本で一番印象に残ったのはこういった文化だね。

--今後のプロジェクトについて教えて下さい。
パリで大きな壁画のプロジェクトがあり、ギャラリーL.J.でも個展をやるよ。それから次の春にはニューヨークのジョナサン・レヴァイン・ギャラリーでまた展示を行うのでその準備中。サンパウロでは沢山展示をやってきたので、東京やニューヨーク、パリなど他の都市での展示をいくつかやることにしたんだ。

--これから作品を鑑賞する人々にメッセージをお願いします。
展示に来たらわかると思うけど、テクニック、スタイルと僕の作品のいろんな側面をちょっとずつ断片的に見ることが出来ると思う。展示を見終わったら、僕の他の映像や動画を探してみて欲しい。そこで作品制作のプロセスについて語っているから、僕がどうやってアートワークを作り上げていくかより理解して貰えると思う。

翻訳:半澤順子 (Gestalten Japan)