COARSE
NOV 21, 2014 – FEB 13, 2015
この度、DIESEL ART GALLERYでは11月21日(金)から2月13日(金)まで、ドイツ・ハンブルクと香港を拠点に活動するドイツ人アーティスト マーク・ラントヴェーアとスヴェン・ワシュクによるユニット、coarse(コース)の個展「Voyages - 旅路」を開催いたします。
coarse(コース)は、木材や合成樹脂、ビニールを印象的に用いた独特な彫刻スタイルで国際的に知られており、それらのシャープな縁取りや滑らかな曲線はまさに彼らがつくりだすフィギュアのイリュージョンのよう。現実世界の深い感情をテーマに創出された架空のストーリーと、そこに登場する様々なキャラクターたち。彼らの手によって生み出された現代的な彫刻作品は、観る者を物語のなかに引き込み、その心に人間の本質を問いかけます。近年では、アムネスティ・インターナショナルとのコラボレーション作品が世界3大広告賞の一つといわれるカンヌライオンズを受賞。また、今年開催された世界的トイ・カルチャーの祭典Designer Toy Awards 2014では代表作"The Passage"にて3部門受賞を果たすなど、現在注目のアーティストです。
本展では、“Noop World”や“Souls Gone Mad”シリーズなど彼らの代表的なアートピース、フィギュア作品や写真のほか、本展のために特別に制作されたスライドショーも公開いたします。また、会期中DIESEL ART GALLERYでは、“Souls Gone Mad”の物語に登場するフクロウの形をしたアイコニックなキャラクター「Omen(オーメン)」の日本特別限定バージョンも販売します。※Omen Shibuyaは好評につき完売致しました。
CONCEPT
Voyages
本展にてcoarse(コース)はハンドメイドの作品を通して、各作品が持つ物語を伝えます。友情が衰え、純潔さが失われ、復讐心が潜在する挑発的だがありのままの姿をとらえたcoarse(コース)の物語は、観る者を魅了し、体験型の展示を提供します。
Noop World
コースの作品で最も展開されているコレクションのひとつで、彫刻を通じて渇望、虚偽、絶望など実在する劇的な場面を表現するシリーズ。この世界において、キャラクターnoop(ノープ)は毎春生まれ、木々の上で育つ架空の動物である。彼らは自身の存在意義に戸惑い、直感のままに行動する。動物たちと親しくなり、恋に落ちるが、不運にもそれらの動物は他種を育てることを拒否する。触覚の生えた第三種動物nism(ニズム)達はnoop達に懐くが、noop達はその愛情に関心が無かった。これらの三角関係は繰り返し心の痛みを生み出し、noop達はその惑星から永遠に、ミステリアスに絶滅してしまう。
Souls Gone Mad
凶暴なモンスターは用心深いフクロウと意気消沈した女の子を乗せたボートを漕ぐ。パジャマ姿の男の子は、好奇心旺盛な3匹のフクロウが彼を取り囲んでいる一方で、毅然と立っている。同様のポーズで、その男の子の肌は彼の骨格を晒している。コースはこの最新シリーズで、悪夢のような形象を、若さを脱ぎ捨て純潔さを失う象徴として表現している。男の子の骨格の静寂さとボートの動きとの並置は、私たちは時の経過と自身の死する運命を緩やかに、または穏やかに、もしくはそれらを同時に感じることができるとほのめかす。しかし、これらの彫刻の両方に存在する虚脱感は、いずれも将来は残酷なものだと私たちに気付かせる。
coarse (コース)
www.coarselife.comcoarse
Special Interview