--「KINFOLK」はどんなきっかけで生まれましたか?
KINFOLKは友人達と共に始めた、共同の課外活動がきっかけで生まれました。ニューススタンドで、私達にとって興味のある雑誌を一切見つける事ができなかったんです。そして、色んな人達を巻き込みシェアする事を始め、皆創刊号に参加する事を楽しんでいました。皆、私達が思い描く考えに共鳴し、快く彼らの才能と時間を譲ってくれました。
--「KINFOLK」の名前の由来を教えてください。
KINFOLKという言葉は、コミュニティーや包含されることから自由である精神を表現した、家族と言う意味です。愛する人達や、私達を囲む人々と生活を共にするという、私達の哲学の根源から名付けられました。
--「The Aged」「The Home」などの毎号変わるテーマは、どのようにして決定しますか?
まず編集サイクルの早い段階で、もっと私達が探りたいと思ったコンセプトやテーマについてチーム内で話し合い、リストをつくります。そして徐々にチームは細分化され、私達が追求して行きたいことに十分絞り込まれるまで話し合いを繰り返します。
私達のチームは読者層と共通したデモグラフィックで構成されていて、つまり直接的に関わっていなくとも、KINFOLKの読者でもあるのです。そして、私達の読者と共通点がある事は、アイデアが閃くことに非常に役立っています。
--また、それぞれのテーマに沿ったロケーションや登場人物、シェフやアーティストとのコラボレーションは、普段のネットワークの中から生まれるのでしょうか? または毎度新規で開拓するのでしょうか?
私達は、テーマについてのガイドラインを関わりたいと興味を示してくれているコントリビューターと共有するようにしています。この概要が次のトピックに対して、写真家やライター達に向けてストーリーやアイデアの例を見出してくれるのです。そして、スタイルガイドラインもそこで組み込まれます。皆で私たちの方向性に沿ったストーリーを分担し、整えて行きます。沢山の私達が特集している場所や人々は、何かしらの形で私達チームと繋がっているか、コントリビューターである仲間からの提案によって繋がっています。
--ライフスタイルを提案する事にどういった意義を感じていますか?
私達の根本的な目的は、1つめに、集まりと言う人間関係、人、そして伝統の中で社会的な成り立ちを探求することです。2つめに、より計画的なレクリエーション例えば、料理をしたり、何かを創作したりすることと言う面白いアプローチを貢献していくこと。3つめは、ショーケースやコミュニティーを創り出すことです。私達の関係を築く手段としてコミュニティーをより強化し関係性を高めるアイデアと言えば、私達がロビー活動している様な、潜在的メッセージをコンテンツとして創作することです。
--「KINFOLK」の影響で、マガジンを参考にした「Gathering」を楽しみたい読者が増えたと思いますが、「KINFOLK」らしいテーブルにするためにコツなどあったら教えて下さい。
人と頻繁に集まる事は、私達に活力を与え、絆を作り、私達の繋がりをより一層強く築かせると感じています。集まりは、派手じゃなくて良いんです。そして大きくする事も無いでしょう。しばらく会っていない友達と、朝ちょっとした時間にコーヒーを1杯交わす様な、そんなシンプルな集まりで良いんだと思います。あなたが彼らの事を考え思い出している事を知らせることが、私達と同じ様に、他の人を集めて自分達とのコミュニケーションを豊かにするのではないでしょうか。
--日本で沢山の人々に「KINFOLK」が受け入れられているのをどう感じていますか?
皆さんからの沢山のサポートとリアクションは全く予測していなかった事で、とても私達の想像を掻き立てられました。私達は、何らかの関わりで手を差し伸べて下さっている人達の数が増えている事と、 ちょっとした励ましのメモを糧としています。
私達の全体的な読者層の雰囲気は、感謝する気持ちを持ち、人の手助けをする人々。素晴らしい人達より支持を頂き、交流することができるなんて!
--KINFOLK : The Shared Table featuring Carissa Gallo and Laura Dart展について教えて下さい。
CarissaとLauraは創刊当初からのコントリビューターであり、今や良い友人達です。私達は両方共に想像を掻き立てる、情熱的なアーティストだと思っています。彼らは周りにある瞬間を捕らえる事ができるようで、時に私達を取り巻く哲学的な物も描写してくれるのです。
私達はこの試みによって、沢山の素晴らしい友人達を作ることができました。そして、今回のエキシビションの中で彼女達の作品を紹介できた事が1番私達にとって嬉しかった事です。
--KINFOLK初の展覧会ですが、きっかけや日本のDIESEL ART GALLERYを選んだ理由を教えてください。
日本の読者の方々と大きな反響と共鳴を頂き、私達は友情と日本の読者との繋がりの関係性に価値を見出したからです。そして、このエキシビジョンに協力してくれている、素晴らしいブランドとコラボレーションする事を光栄に感じています。
--本展の見所や来場者に感じてもらいたい点などあれば教えてください。
ディーゼルアートギャラリーのエキシビションは、足を踏み入れてみたくなるような雰囲気になっています。真ん中に家族が囲むテーブルセット、その周りにLauraとCarissaの写真を飾っています。見に来て下さる方々には、まるで友達の家に泊まりに来た様な気持ちで、特別な記憶を感じ取って頂けたらと思っています。
--拠点であるポートランドはどのような場所ですか? またどのようなインスピレーションを受けますか?
ポートランドは、私達のチーム形成にとっては、とても素晴らしい場所だと感じています。人は純粋にフレンドリーで、直感的に価値のあるコミュニティーです。ポートランドに居る人達の仕事や才能にはいつも何かしら閃きをもらっています。市内は沢山の木々、植物、芝生等の緑地があります。(降雨量がすごいです!) 山や海岸沿いに出掛けるのに、そんなに時間がかからない所も私達が気に入っている理由です。少し足を伸ばして旅行が必要な時も、車に飛び乗りドライブに簡単に行くことができるんです。
--ポートランドで今一番ホットな情報を教えてください。
他の都市に比べてポートランドは、とても緩やかな雰囲気を持ち合わせています。ポートランドに居る人達は、他の場所では気付かれない様な極シンプルな物事に注目し、それに感謝しています。言葉でうまく説明できませんが、きっとリサイクルショップや、洋服屋、レストランなど街中の至る所から、その雰囲気を感じ取る事ができるでしょう。とても気持ちが良く美しいこの地で、何かをするんだと考えたりすることが好きです。私達は、自然の壮大さと、街中に生息する大きな緑の木々達をいつも振り返って見ては賞賛しています。時には歩く足を止め、靴を脱いで柔らかくて鮮やかな芝生の上をつま先立ちで歩いたりもしています。まるで肺に息を吸い込む様に、美しさを感じ取る事ができるんです。
ポートランドには素晴らしいフード文化があります。クオリティが良いにも関わらず、ニューヨークやサンフランシスコと比べたらとってもリーズナブルに外食を楽しむ事もできます。美味しいご馳走を求めて遠くまで出掛ける必要性も無いんです。レストランさんも多様で、何でも自分の気分で見つける事ができるんですよ!ポートランドは食の好みを選択する事に関しても、とても優れています。(ベジタリアン・菜食主義・グルテンフリー等)
--普段の生活の中で最も大切にしていることは何ですか?
私達はとても忙しくしていますし、いつもバランスを取れるよう模索しています。今の所、何かをした後は休憩したり、充電する様にしています。家とオフィスの両方にティーコーナーを設け、1日の中でちょっとしたティーブレイクを作って自分達に休息を与えています。私達の運営を向上させる、実践的で、見る事や、想像力に重点を置いた活動の機会を提供しています。
--オフの日はどのように過ごされていますか?
正直なところ、家でくつろぐ事を楽しんでいます! オフィスに居ることも時にはありますが、家事をしながら家でリラックスをしてくつろぐ事は良いことですね。
--影響を受けたアーティストや人物等いれば教えてください。
特定の1人に影響を受けたわけではありませんが、夢を追求し、その夢を叶えることのできた他の人達の影響はあります。小さなビジネスをうまく展開し、継続すると言う事はそんなに簡単な事ではありません。私達は彼らが彼らの仕事に対して注ぎ込んだ情熱を参考に、そこを目指そうとしています。
--今後のプロジェクトについて教えて下さい。
私達は最近、関心を向けているビジネスモデルについて発表しました。私達は今回、共同体であるOuurと言うブランドを傘下に、出版、物販、コミュニティーと言う異なった分野を展開する事になりました。
今迄通り、創作し素晴らしい本や雑誌を出版、デザインをし、生活雑貨や洋服等のライフスタイルの商品を展開し、ディナーやワークショップ等、引き続きコミュニティーを確立して行く予定です。
--これから作品を鑑賞する人々にメッセージをお願いします。
私達は今回のエキシビションに向けられた反響のすごさに圧倒されています。そして、感謝のメッセージを伝えたいと思います。『私達に協力したいと思って下さったり、私達の作品をいつも応援してくれている、創刊当初からの誠実なサポーターの方たちにもの凄く感動しました。ありがとうございます!』